すべて君に宛てた手紙

隣国ドルとそれにまつわる妄想等

この一曲番外編・「幸福な錯覚」について(の前振り)

えんちゃんに踊って欲しいシリー…

って早速こればかりの更新で申し訳。
今回はちょい長なので、3回目にして早くも番外編扱い。
変態的な妄想を炸裂させる予定。


とりあえず曲はこちら。

ダンスも何もあるか的な静かな曲ですが、えんちゃんなら何でも踊りこなしてしまうだろうと信じて(盲目)

レヌビアンはカメルーンとフランスのハーフ姉妹デュオで、ジャンル的にはR&Bに分類されるようです。
が、それだけでは収まらないどことなく不思議な土着感と浮遊感があって、いなたくて耳に心地よい音色です。
フランス語って気持ちいいね。

んでこの曲、どうやらセネガル人の歴史家シェイク・アンタ・ジョップの事を歌っている模様。
アフリカ史を研究された方らしいです。セネガルにこの方の名前がついた大学もあったり。

私はフランス語が1ミリも読めないので歌詞を丸ごと翻訳機に突っ込んだところ、彼の功績を讃えて「Immortal=不死の」という事、のようです(相変わらず全てがあやふやですみません)。
シェイク、は恐らく名前でしょうけども、エキサイト翻訳だと「族長」になって、結果「不滅の族長」とか訳されてて、その辺りもロマンチックです(これも後日ちゃんと調べますね)。
曲も、歌とも語りともつかない不思議な旋律が「伝承」感たっぷりで素敵です。


話はえんちゃんに戻りまして。
これは人種差別の裏返しっぽくてちょっと表立って言いづらいのですが、私はえんちゃんの褐色肌が、もう本当に好きで好きでたまらないんです。
最近は海外のびょるぴから、メンバーによるえんちゃんの肌色いじりについて色々指摘もあるようで、まあそらそうだよなぁとは思いつつその反面、彼があの肌の色である事をめちゃくちゃ愛してしまうこの心情。
中々に複雑。
好きだからってなんでもかんでも口に出していいものでもないですし。
(当然、色が黒いから好きってわけではなく、えんちゃんの全部が好きだから黒い肌も好き、なわけですが)

と、前置きをしたところで、ここからが不穏な妄想の幕開けです(長い)。



日本の民族学者、折口信夫が大好きでよく解説本などを読みます(原典はややこしいのでたまに覗く程度)。
その中でもたまらなく心惹かれるものに「まれびと論」があります。

まれびとは、「稀人」です。
折口さんの説を超絶ざっくり書くと、稀人は南洋、遥か南の海からやって来て民に幸福をもたらす神様、のこと。
さらには、定住しない旅人やお遍路の僧侶、流しの芸能者なんかも含んだ「概念」です。
そして芸能者は被差別人種でありつつも、古代においては神様と通じることの出来る聖職でもありました。
(かなり私の解釈でねじ曲がっております)
(そしてこれもおいおい、もっと勉強して詰めていきたい話です)


私はえんちゃんのダンスに「稀人」を見るのです。
南の国からやってきた、褐色肌をした神様の使いの踊り子。
人々に幸せをもたらすためにその身に神様を憑依させる、可愛らしくもどこか怖い、よりしろ。
彼が踊りながらふと見せる、虚無の顔。

それは当然錯覚です。
だけどこれはとても幸福な錯覚で、それを観客に見せることの出来る人は、やっぱり芸能者として凄い才能の持ち主だと思うのです。


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(画像お借りしました)

って南洋飛び越えちゃいましたけど、遥かアフリカの歴史を探り当てた「不滅の族長」を讃えて踊る、神様の子供。
しゃらしゃら、金銀の装飾具など身に纏って。
それを想像しただけで、うっとりしてしまいます。






ね?変態っぽいでしょ?(そうだね)
そしてものすごく暴力的な妄想!
パーソナリティとか一切無視!(まあどちらにせよパーソナリティはわからんけど)
だってねぇ、「褐色の肌に神様を見る」なんていくらかっこつけた書き方したって、要するに見た目のみで妄想してるわけだから。

だけど個人ブログだから許して!


まあしかしダラダラと書き連ねましたけど、とっても綺麗で大好きな曲なので、ぜひ一度。


「幸福な錯覚」については、また詳しく書きたいと思います!

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